赤ちゃんの発熱ガイド
発熱は、体が感染と戦っているサインです。あわてず、正しい測定と観察で安全に対応しましょう。
重要:生後3か月未満で38.0℃以上の発熱は、
すぐに医療機関へ連絡・受診してください。
1. 発熱とは?
発熱は、直腸温38.0℃以上が基準です。 発熱そのものは病気ではなく、感染に対する体の反応です。
体温の目安範囲:
- 直腸:36.6℃〜38.0℃
- 口腔:35.5℃〜37.5℃
- わき:34.7℃〜37.3℃
- 耳:35.8℃〜38.0℃
2. 体温の正しい測り方
乳児では、直腸温が最も正確とされています。
直腸温(最も正確)
- 先端が柔らかいデジタル体温計を使う
- 先端に少量のワセリンを塗る
- 赤ちゃんをうつ伏せで膝に乗せるか、仰向けで脚を軽く上げる
- 肛門に1.5〜2.5cmほどやさしく挿入する
- 計測終了音が鳴るまで固定する(約1分)
わき測定(代替法)
乾いたわきに体温計を挟み、腕を体に密着させて4〜5分測ります。 目安として、わき温は直腸温より低めに出ることがあります。
3. 受診の目安
次の場合は早めに連絡・受診しましょう:
- 生後3か月未満で38.0℃以上
- 生後3〜6か月で38.9℃以上
- どの年齢でも40.0℃以上
- 発熱が3日以上続く
- 機嫌が極端に悪い、ぐったりして起こしにくい
- 水分をほとんど受け付けない
- 発疹、項部硬直、呼吸が苦しそう
- 熱性けいれんを起こした
4. 家庭でのケア
発熱は必ずしも下げる必要はありません。まずは赤ちゃんの快適さを優先します。
基本の対応
- 水分補給:母乳・ミルク・経口補水液をこまめに
- 衣服:薄着で調整し、着せすぎない
- 室温:暑すぎない環境を保つ
- 入浴:ぬるめで短時間なら可(冷水は避ける)
- 休息:眠れているなら十分に休ませる
解熱薬について
アセトアミノフェン(生後2か月以降で医師の指示に基づき使用):
- 用量は月齢ではなく体重で計算
- 必要時に4〜6時間間隔
- 24時間で最大回数を超えない
イブプロフェン(生後6か月以降):
- 体重に応じて投与
- 6〜8時間間隔
- 胃への負担を避けるため食後またはミルク後に
アスピリンは使用しないでください。
小児ではライ症候群のリスクがあるため禁忌です。
5. 予防接種後の発熱
予防接種後に38.9℃未満の軽い発熱が出ることは珍しくなく、 多くは24時間以内に始まり1〜2日で改善します。
- つらそうならアセトアミノフェンを検討
- 事前投与の可否は主治医の指示に従う
- 高熱や3日以上続く場合は受診
6. 熱性けいれん
熱性けいれんは小児の2〜5%に見られ、急な体温上昇で起こります。 見た目は強いですが、多くは後遺症を残しません。
けいれん時の対応:
- 安全な場所で横向きに寝かせる
- 口に物を入れない
- けいれん時間を測る
- 5分以上続く場合は119番
- けいれん後は必ず医療機関へ連絡
出典:American Academy of Pediatrics (AAP)、
Centers for Disease Control and Prevention (CDC)